医療と美容の脱毛機の違い。脱毛方式のメリットデメリットを解説。

脱毛機にはエステで使えない医療機器とエステで使える美容機器があり、脱毛理論にも種類があります。
今回は主な脱毛方式(理論)とそれぞれのメリットデメリットをまとめています。
主な脱毛方式の種類
1. レーザー脱毛

レーザー脱毛は、特定の波長のレーザー光を毛根に集中して照射する方法です。レーザー光が毛のメラニンに吸収され、毛根を破壊します。
レーザー脱毛機は医療機器のため、エステサロンで使用はできません。
2. 電気(ニードル)脱毛(エレクトロリシス)

電気(ニードル)脱毛は、微細な針を毛穴に挿入し、電気を通して毛根を破壊する方法です。
レーザー脱毛機は医療機器のため、エステサロンで使用はできません。
3. IPL(インテンスパルスライト)

IPL(インテンス・パルス・ライト)脱毛は、エステサロンで広く使用されている脱毛方法の一つです。IPL脱毛のメリットとデメリットを以下に詳しく説明します。
IPL脱毛のメリット
広範囲を効率的に処理
一度に広範囲の肌を照射できるため、腕や脚などの大きな部位の脱毛が比較的短時間で行えます。
痛みが少ない
レーザー脱毛に比べて痛みが少ないと感じる人が多いです。施術中の不快感を軽減するための冷却ジェルや冷却装置が使われることもあります。
多機能性
IPLは脱毛だけでなく、肌の若返り、シミ・そばかすの改善、赤ら顔の治療などにも使用できます。多機能な機器として利用されることが多いです。
コストが比較的安価
一般的にレーザー脱毛に比べて初期コストが低いことが多く、施術料金も比較的安価です。
さまざまな肌タイプに対応
機器や設定によって、異なる肌タイプや毛質に対応できる柔軟性があります。
IPL脱毛のデメリット
効果が緩やか
毛の成長サイクルに合わせて複数回の施術が必要です。即効性が期待できないため、長期間の通院が必要になることがあります。
特定の毛質・肌質に効果が限定的
IPLは毛のメラニン(色素)に反応するため、色素が薄い毛(白髪や薄い金髪)には効果が薄いことがあります。また、非常に濃い肌にも適さないことがあります。
火傷や色素沈着のリスク
不適切な設定や技術者のミスによって火傷や色素沈着が生じるリスクがあります。施術前に適切なテスト照射が行われることが重要です。
施術者のスキルに依存
効果的な脱毛を行うためには、施術者のスキルや経験が重要です。適切な設定や照射が行われないと、期待通りの効果が得られないことがあります。
長期的な効果にばらつき
個人差が大きく、同じ施術を受けても人によって効果の現れ方が異なる場合があります。定期的なメンテナンスが必要になることがあります。
IPL脱毛は、多くの人にとって効果的で便利な脱毛方法ですが、個々のニーズや状況に応じて最適な選択をすることが大切です。
4. SHR(スーパー ヘア リムーバル)

SHR(スーパー ヘア リムーバル)脱毛は、最新の脱毛技術の一つで、従来のIPLやレーザー脱毛に比べて痛みが少なく、効率的な脱毛が可能です。以下にSHR脱毛のメリットとデメリットを詳しく説明します。
SHR脱毛のメリット
痛みが少ない
SHR脱毛は低エネルギーの光を連続して照射するため、皮膚への負担が少なく、痛みをほとんど感じないことが多いです。
スピーディーな施術
SHRは連続照射が可能であり、広範囲を短時間で処理できます。これにより、施術時間が大幅に短縮されます。
あらゆる肌タイプに対応
SHRは毛包全体をターゲットにするため、従来の脱毛方法に比べて肌の色に関係なく効果的に脱毛できます。日焼けした肌や色素が濃い肌にも安全です。
成長期の毛だけでなく、退行期・休止期の毛にも効果的
SHRは毛の成長サイクルにかかわらず効果を発揮するため、従来の方法に比べて施術間隔を短くすることが可能です。
副作用が少ない
低エネルギーの光を使用するため、火傷や色素沈着のリスクが低く、安全性が高いです。
SHR脱毛のデメリット
複数回の施術が必要
効果を得るためには複数回の施術が必要です。個人差はありますが、一般的には8〜10回程度の施術が推奨されます。
高コスト
最新技術であるため、施術料金が他の脱毛方法に比べて高くなることがあります。
新しい技術のため長期データが少ない
SHR脱毛は比較的新しい技術のため、長期的な効果や副作用に関するデータが他の脱毛方法に比べて少ないです。
機器や技術者の質による効果のばらつき
SHR脱毛の効果は使用する機器の性能や技術者のスキルに大きく依存します。信頼できるサロンやクリニックで施術を受けることが重要です。
肌の感受性に個人差
低エネルギーであるために、特定の毛質や肌質には効果が薄い場合があります。特に非常に濃い毛や太い毛には他の方法の方が適していることがあります。
SHR脱毛は、痛みが少なく、さまざまな肌タイプに対応できるため、多くの人にとって魅力的な脱毛方法です。自分のニーズや条件に最も適した方法を選ぶために、十分な情報収集とカウンセリングを行うことが大切です。
販売メーカーによりOPT脱毛、NPL脱毛、ハイブリッド脱毛など表記や理論が少し違う場合があります。
5. LED(発光ダイオード)

LED脱毛は、比較的新しい脱毛技術で、LED(発光ダイオード)を使用して毛根に光エネルギーを照射する方法です。以下にLED脱毛のメリットとデメリットを詳しく説明します。
LED脱毛のメリット
痛みが少ない
LED光は比較的低温で照射されるため、従来のレーザーやIPL脱毛に比べて痛みが少ないとされています。
肌への負担が少ない
LED光は特定の波長を利用するため、肌に対するダメージが少なく、敏感肌や色素沈着が心配な肌にも適しています。
効果的な冷却システム
多くのLED脱毛機は冷却システムを搭載しており、施術中の不快感を軽減します。
安全性
LED光は特定の波長だけを利用するため、他の光脱毛法に比べて火傷や肌トラブルのリスクが低いです。
メンテナンスが簡単
LED脱毛機はメンテナンスが比較的簡単で、ランニングコストも低いため、エステサロンにとって経済的です。
LED脱毛のデメリット
効果が緩やか
IPLやレーザーに比べると、効果が現れるのに時間がかかる場合があります。複数回の施術が必要です。
全ての毛質に効果的ではない
非常に濃い毛や太い毛には効果が薄い場合があります。特に白髪や薄い毛には向いていないことが多いです。
施術範囲の制約
一度に広範囲をカバーできない場合があり、施術に時間がかかることがあります。
技術者のスキルが重要
効果的な脱毛を行うためには、技術者のスキルが重要です。適切に機器を操作できないと、期待通りの効果が得られないことがあります。
新しい技術のため情報が少ない
比較的新しい技術のため、長期的な効果や副作用についてのデータが他の脱毛方法に比べて少ないです。
LED脱毛を選択する際は、個々の肌質や毛質、予算、希望する結果に応じて、エステサロンの専門家と相談することが重要です。また、複数の脱毛方法を組み合わせることで、より効果的な結果を得ることも可能です。各方法のメリットとデメリットを理解し、自分に最適な方法を選ぶことが大切です。
脱毛理論の基本
各方法に共通する基本的な脱毛理論は、光や電気エネルギーを利用して毛根にダメージを与えることです。毛根が破壊されると、毛の再生が阻害され、脱毛が完了します。エステサロンで使用される脱毛機は、効果を最大化し、副作用を最小限に抑えるために、それぞれの技術を最適化しています。
適切な方法の選択
脱毛方法の選択は、個々の肌タイプ、毛の色、痛みへの耐性、予算、希望する結果などによって異なります。エステサロンでは、顧客のニーズに合わせて最適な脱毛方法を提案し、施術を行います。
まとめ
エステサロンで使用できる脱毛機はIPL、SHR、LEDです。理解することでお客様に適切な脱毛方法をご説明、ご案内ができます。
医療機器ではないエステ脱毛のメリットも十分あるので、自信をもってお客様におすすめしていきましょう。